金属熱処理 Q&A
合金工具鋼(SKD11、SKS3など) / 機械構造用合金鋼(SCM435など) / 機械構造用炭素鋼(S45Cなど) / 炭素工具鋼(SK3など) / 焼戻し / 特殊材料 / 硬さ / 窒化処理 / 銅(C1720など) / 鋳鉄品(FCDなど) / 高炭素クロム軸受鋼(SUJ2など) / 高速度工具鋼(SKH51など)に関するお問い合わせ
実際に品物がその温度で熱処理されているか確認する方法はありますか?
品物が実際にその温度で処理されているかを確認するには、熱電対を用いて温度データを記録する方法が有効です。
簡易的に大まかな温度の目安をつける方法として、テストピースの焼き戻し後の硬さデータを活用して、実際の温度を推測することも可能です。
一般的に、焼き戻し温度と硬さには相関関係があるため、焼き戻し後の硬さからおおよその焼き戻し温度を推測できます。ただし、正確な温度特定は難しいので注意してください。またまた推測でき炉温度範囲は650℃以下になります。ですから実際の品物ですと『窒化処理の温度の確認』や『焼き戻し処理の温度の確認』に援用できます。
テストピースの材質の選定として、焼入性が良く、二次硬化が生じない鋼材として、SKS3やSK3が適しています。
武藤工業では、SK3を使用して簡易的な温度検証を行っています。
焼入性ではSK3よりSKS3が優れていますが、小さなテストピースであれば両者の焼入性の差は無視できるレベルと考えます。さらに、SK3はSKS3よりもわずかな温度変化で硬さが急激に低下するため、よりきめ細やかに温度変化を捉えられると考え、SK3を採用しています。
また、長時間その温度にさらす場合には、効果があるかを検討することが必要です。この現象を利用することで、炉の温度管理などにも応用が可能です。
「熱処理研究室」は、金属熱処理専門の武藤工業株式会社が運営しています。各種熱処理、熱処理を含む小ロットの加工案件などご相談ください。
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