金属熱処理 Q&A
ステンレス鋼(SUS304、SUS440Cなど) / 析出硬化熱処理 / 硬さ / 窒化処理に関するお問い合わせ
SUS630で析出硬化処理をした後、窒化をしたいのですが可能ですか?
可能です。
最初に析出硬化処理を施し、仕上げたのにちに窒化になります。
窒化処理との温度の関係から析出硬化処理の仕様を決めることになります。
『析出硬化処理』⇒⇒『仕上げ加工』⇒⇒窒化処理
『窒化処理の温度より析出硬化処理の仕様を決める』とはどういうことかと言いますと
簡単にイメージできるように下記に説明します。
① 析出硬化処理H900の温度(480℃) < 窒化の温度(520℃) ・・・窒化処理で寸法変化が生じてしまいます。
② 析出硬化処理H1025の温度(550℃) > 窒化の温度(520℃) <・・・窒化処理で寸法変化が生じにくいです。
確実に寸法変化を少なくするために
析出硬化処理の温度-窒化処理の温度>30℃である方が安心です。
これらの条件を満たしていたとしても、析出硬化処理の処理時間が製品に対して短かった場合などは寸法変化を起こす可能性があります。
↓実際のSUS630に析出硬化処理してイオン窒化処理した時の顕微鏡写真です。
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