金属熱処理 Q&A

 機械構造用合金鋼(SCM435など) / 機械構造用炭素鋼(S45Cなど) / 焼入れ / 焼戻し / 硬さに関するお問い合わせ

S45CやSCM435などの機械構造用炭素鋼について熱処理の温度、その後の硬さ、機械的性質などがJIS(日本産業規格)に掲載されていたはずですが、最新のJISを調べてみますとその掲載が見つかりません。なぜ掲載されなくなったのか事情をご存じでしたらお聞かせ願います。

お尋ねの資料は以下のものと推察します。
参考 炭素量区分による標準機械的性質と質量効果
(参考文献:日本鉄鋼協会編「鋼の熱処理」(1957))
 
この資料は
JIS G4051「機械構造用炭素鋼鋼材」に
2005年版まで掲載されていました。
しかし
2009年版の改訂に伴いJISには掲載されなくなっています。
ただしJISのハンドブックには参考資料として2021年現在掲載されています。
 
(回答)
機械構造用炭素鋼についてJISの中で保証しているのは、おもに化学成分です。
そのため
熱処理後の硬さ、熱処理温度、機械的性質などの材料特性を掲載するのはかえって誤解を与える恐れがあるため
現在はJISの本体には掲載されていません。
(JISで機械構造用炭素鋼の材料特性まで保証されているという誤解を与える可能性があるため)
 
ただし
ハンドブック鉄鋼Ⅰのみ、参考情報として掲載されています。
そこにおいても、この材料特性をそのまま設計に適用することについて注意を促しております。
 
 
 
 
 
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