金属熱処理 Q&A

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熱処理の検査成績書に記載されている温度は使用炉の温度ですよね?実際の処理品の温度はどのように正確に保つことができるのです?

使用炉の温度と処理品の温度について

熱処理の検査成績書には、通常、使用される炉の温度が記載されています。でも、この温度がそのまま製品の温度とは限りません。実際の処理品の温度を正確に保つことは大切です。ここでは、処理品の温度をどのように担保するかをご紹介します。

1. 熱処理プロセスの最適化

○保持時間の管理
処理品の表面と内部で温度差ができないように、適切な保持時間を設定します。これにより、炉の温度と処理品の温度のずれを減らします。

○昇温速度の制御
処理品の大きさや形状に合わせて、昇温速度を調整します。特に真空炉の場合、余熱する温度帯を設けることで、製品温度のばらつきを抑えます。

○炉内の雰囲気制御
真空炉内のガスをコントロールし、均一な熱伝達を促します。これにより、処理品全体が均一に加熱されるようになります。

2. 品質保証と検証

○熱処理後の材料試験
処理品の硬さ検査や組織観察を行い、目標とする特性が得られているか確認します。


実際の処理品の温度を測定する場合

3. 実際の製品温度の測定

○熱電対による直接測定
処理品に熱電対を取り付け、温度を直接測定します。デジタルロガーを使用して複数箇所の温度を同時に測定することも可能です。

 

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