金属熱処理 Q&A

 機械構造用炭素鋼(S45Cなど) / 焼入れ / 焼戻し / 硬さに関するお問い合わせ

S45Cの製品を焼入れしましたが、図面で指定されている硬さがでません。どうすれば図面の指定硬さを満たすことができますか?

S45Cの焼入れ焼戻しは、日常的に実施している熱処理です。
 
焼入れ焼戻しする鋼で材料費が安価なものの代表格です。
故に、選定されやすいです。
 
ご質問者様の指定硬さはHRC45~50
品物は0.1Kg程度の品物でした。
 
ある意味、熱処理屋からの視点で『焼入れ焼戻し』で一番難しいのはS45Cではないでしょうか?
 
なぜならS45Cは硬さが入りにくいからです。
毎回安定して同じ硬さが出るということはありません。
熱処理の条件が少し変わると、硬さにも影響を及ぼします。
しかも、品物の大きさによっても硬さの入り方に大きな差が出てきます。
一つの品物の中央部と端で「硬さの差」が大きくでます。
 
S45Cの焼入れは事前の打合せ次第で後で問題になるケースがあります。
硬さ測定箇所等を事前に顧客様と打合せすることをお勧めいたします。
 

当サイトは、金属熱処理專門の武藤工業株式会社(神奈川・岩手)が運営しています。熱処理技能士が相談にお応えします

 
 


熱処理お役立ちライブラリ


会社概要