金属熱処理 Q&A

 問題解決 / 焼なまし / 焼ならし / 硬さに関するお問い合わせ

熱処理で鋼の被削性が改善するのですか?

被削性に影響を与える一つの要素として、

鋼の硬さがあります。

鋼が削りやすい硬さ

(柔らかすぎず、硬すぎず)

つまり、

丁度良い硬さであれば被削性が良くなります。

 

目安として

炭素鋼の場合

炭素量によって判断しています。

 

炭素量が

●0.4%以下の場合⇒焼ならし

(理由)

母材が柔らかいので焼ならしで硬さを増す。

 

●0.4%超0.6以下の場合⇒焼きなまし

(理由)

母材が硬いので、焼入なましにより硬さを落とします。

 

●0.6%超の場合⇒球状化焼きなまし

(理由)

母材が硬いので、焼きなましにより硬さを落とします。

さらに硬い組織である炭化物の形状を

細かくして(球状化させて)

削りやすくします。

 

 

※鋼材によって、被削性は異なります。

また、焼きなまし後の硬さは材質によって異なります。

 

 

※被削性に影響を与えるものは、

鋼の硬さだけでなく

工具の状況や切削速度なども影響します。

 

 

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