金属熱処理 Q&A
伸びる・縮む / 合金工具鋼(SKD11、SKS3など) / 焼入れ / 焼戻し / 硬さ / 窒化処理に関するお問い合わせ
NAK55やNAK80で制作している製品をSKD11に材質変更することを検討しています。何か注意することはありますか。
【前提条件】
NAK55を機械 加工後、窒化して表面硬さをアップしていた。
『材質変更の目的』
本体強度をアップするため
注意することの全部を網羅することはできませんが、
いくつか気が付くことを列挙します。
(注意事項1)
SKD11で焼入れ焼戻しをして、
その後に窒化処理をすれば
本体の硬さはNAK55の時より上がります。
しかし、
焼入れ焼戻しは寸法変化を伴うため、
焼入れ焼戻しで硬くなった製品の
仕上げの加工が必要となります。
その後に窒化することになります。
(注意事項2)
焼入れ焼戻しの段階で
後工程に窒化処理があることを
想定した処理をしないと、
せっかく仕上げた製品も 窒化処理で
寸法が大きく動く場合があります。
(注意事項3)
NAK55やNAK80を最初に選定されたということは
それなりの理由があると考えられます。
NAK材はカタログ等で確認すると
<鏡面仕上性>を得られる鋼材
ということがわかります。
硬さだけでなく鋼材の特性も
加味した判断が必要です。
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