金属熱処理 Q&A
ステンレス鋼(SUS304、SUS440Cなど) / 析出硬化熱処理に関するお問い合わせ
SUS630の熱処理は、加工のどの場面で行うのがベストですか?
SUS630の熱処理というと、通常固溶化処理と出硬化処理があります。
硬さをアップさせる目的の熱処理は析出硬化処理になります。
約500℃~600℃前後で行いますので、真空炉及び大気炉どちらも選択可能です。
また熱処理後の硬さは処理温度によって変わりますがHRC30~40程度でですので、熱処理後の加工も可能です。
熱処理後の寸法変化は統計的に、およそマイナス0.10%~0.15%縮む傾向にあります。
以上のことから、様々な選択肢が考えられます。
熱処理のコストが一番かからないのは、素材時に大気炉にて熱処理して、その後に加工で仕上げる方法です。
デメリットはHRC40程度硬くなったものを加工しますので、加工し難いのではないでしょうか。
加工を仕上げてから真空炉で処理する方法も選択肢の一つです。
加工も硬さが入っていない状態で出来ますし、真空炉ですから光沢を残したまま仕上がります。
短所としては熱処理は真空炉で行ないますのでコスト高になります。また熱処理での変寸も考慮する必要があります。
※SUS631の場合は、またSUS630とは異なりますのでご注意が必要です。
【技術コラム】
析出硬化系ステンレス鋼 SUS630とSUS631の特性
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→SUS630とSUS631の熱処理相違点まとめ
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