金属熱処理 Q&A

 機械構造用合金鋼(SCM435など) / 焼なまし / 調質に関するお問い合わせ

溶断したSCM435を調質して欲しいのですが何か注意することはありますか。

まずSCM435等の合金鋼を溶断するのはあまり一般的でないようです。

C含有量が多い材料を溶断すると硬化してしまうため、材料を300度ぐらいに予熱して行っているそうです。

(弊社では溶断は行っていません)

その後に調質するということですが、溶断していることから以下の注意点があります。

溶断後には焼きなましをしないと割れや焼むらなどを引き起こす可能性があります。

また、溶断すると表面が脱炭しているため表面は硬さが入りません。

脱炭面を除去するために、焼きなまし後に溶断面は3~5mm程度切削加工する必要があります。

調質前にこの切削加工を行わないと調質後の硬さ測定が正確に行えません。

以上のことをまとめますと

工程が以下のようになり納期、コストに影響します。

溶断⇒焼きなまし⇒表面3~5mm程度切削⇒調質

 

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