金属熱処理 Q&A
浸炭焼入れ / 焼なまし / 焼入れ / 焼戻しに関するお問い合わせ
一部分だけ浸炭焼入をしたい(大部分のとこをには浸炭焼入をしたくない《=防炭処理》)案件があります。どこまで加工して熱処理屋さんに渡せばいいですか。
通常のは防炭剤を防炭したいところに手作業で1個づつ塗布して乾燥させてから浸炭焼入します。
しかし、処理数量が多い場合や防炭処理の範囲が広い場合は、防炭処理のコストが大きくなりますので 以下の工程で浸炭焼入をすることがあります。
①粗加工
↓
②浸炭焼入+焼きなまし
↓
③一次仕上加工
↓
④焼入れ焼戻し
↓
⑤二次仕上加工
具体的には以下の図面で説明します。代表的な材質はSCM415やSCM420です。
赤線部分φ25×36mmが浸炭焼入するところ(以下「浸炭部分」という)です。
①浸炭部分は研磨代として径で0.2mmを残して加工します。
その他の部分は一次仕上加工時に機械加工しますので仕上げないでください。
②浸炭焼入した後、焼きなましをして軟化させます。
③浸炭部分以外を仕上げます。(公差があるところは焼入れ焼き戻し後の二次仕上加工で仕上げてください)
④焼入れ焼き戻しをすると、浸炭部分のみ浸炭され硬化されます。その他の部分は浸炭されません。
⑤二次仕上加工で公差のあるところを仕上げてください。
「熱処理研究室」は、金属熱処理専門の武藤工業株式会社が運営しています。各種熱処理、熱処理を含む小ロットの加工案件などご相談ください。
お問い合わせ・お見積りはこちらから。
営業エリア:神奈川、静岡、岩手、東京、埼玉、山梨、青森、秋田、宮城、山形、福島など