金属熱処理 Q&A

 ステンレス鋼(SUS304、SUS440Cなど) / 応力除去焼鈍 / 真空熱処理に関するお問い合わせ

ステンレスの価格について質問です。SUS304の価格とSUS304Lの価格はどのくらい違うのですか?

SUS304製品の溶接後に

応力除去焼鈍をします。鋭敏化から生じる粒界腐食対策から

SUS304でなくSUS304Lを使うことを検討しているための質問でした。

SUS304LはSUS304に比べて鋭敏化しにくい材質です。

アルファベットのLは何を表しているかというと

Low Carbonを表しています。

含有する炭素が少ないという意味です。

炭素が多いと鋭敏化しやすいということです。

 

弊社の独自調査ですと

SUS304Lの価格はSUS304の

1.5倍から2倍になります。

 

また流通量の関係からだと思うのですが

材料の納期も通常より多くかかるよう場合があります。

 

どのような場合に

SUS304Lを選択すべきか判断が必要になります。

 

①溶接後の熱処理からの判断

応力除去焼鈍ではなく固溶化処理を行うことで鋭敏化の問題は解消されます。

固溶化処理は1000℃以上でかつ急冷が必要なことから変形などが予想されます。

 

②使用条件や品質管理の面で判断

圧力タンクの両端面部(これを鏡板という)や

品質管理に不安がある場合には

SUS304Lを使い鋭敏化対策をします。

 

 

▼SUS304の焼鈍と固溶化処理の違い

SUS304の焼鈍と固溶化処理の違い

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

弊社では品質管理の観点から鋭敏化度を数値で測定することができます。

以下に資料のダウンロードのリンクを張っておきますので

ご参考にしてください。

 

▼資料ダウンロード

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▼資料ダウンロード

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▼ステンレスQ&Aまとめ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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