金属熱処理 Q&A

 機械構造用合金鋼(SCM435など) / 焼入れ / 焼戻し / 硬さに関するお問い合わせ

焼入れ焼戻し後の丸棒φ10mm(SCM435)の硬さ試験を、その外径で硬さ測定しました。その場合、実際の読み取り値に補正値を加えると聞きました。どういうことですか?

JIS Z2245 ロックウエル硬さ試験-試験方法(付属書C)に

規定されている内容だと思います。

 

凸状の円柱面に対する硬さ試験について

この付属書に規定する補正値を、

実際の硬さ読み取り値に加えるとあります。

 

※この規定では

『測定部の”曲率半径”』に

対する補正値を掲げています。

曲率半径という

難しい定義で規定されていますが

普通の丸棒であれば

半径として考えて差し支えないと思います。

 

具体的には

φ10mmで

実際の硬さ試験機の読み取り値が

HRC50の場合

補正値2.0を加えて

測定結果はHRC52となります。

 

この測定結果は、

当事者間の合意は特に必要ないようですが、

事前に打合せで当事者間で

合意していた方が良いかもしれませんね。

 

当サイトは、金属熱処理專門の武藤工業株式会社(神奈川・岩手)が運営しています。熱処理技能士が相談にお応えします

 



熱処理お役立ちライブラリ


会社概要