金属熱処理 Q&A

 ステンレス鋼(SUS304、SUS440Cなど) / 応力除去焼鈍に関するお問い合わせ

オーステナイトステンレス(SUS304ほか)の溶接後に応力除去焼鈍をする予定です。ステンレスの特性である耐食性が悪くなる可能性があるということですが、それを回避する方法はありますか?

応力除去焼鈍するならば

SUS304Lや316Lなどの

低炭素ステンレスを選定することを

お勧めします。

 

専門的な話になりますが

鋭敏化曲線(TTS曲線)

というものがあります。

この曲線はステンレスの中の

Cの含有量と温度の関係により

鋭敏化(≒耐食性の悪化)しやすさを

表したものです。

 

SUS304では600℃付近に加熱した場合

30分で鋭敏化が起こるそうです。

 

これに対して

SUS304Lでは同様の条件で

鋭敏化するのに約10時間かかります。

 

Dr.TTさんの金属・材料技術問題相談

分かりやすく掲載されています。

 

興味ある方はぜひ

 

SUS熱処理Q&Aまとめはこちら

SUS304の焼鈍と固溶化処理の違いについて

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